「成る程ね。何か勘違いして悪かったね」
「いえそんな」
「しかしあの狛津が女の子を此家に連れたのがおばさん嬉しくてね」
フミの言葉に訳の分からない美羽は好奇心によって訳を聞いてしまった
「あの、狛津さんは一体どんな方なのですか」
フミは眉間にしわを寄せ一瞬迷いを見せたが口を開いた
「あの子には昔出来た傷があるんだよ。それも深い、深い心の傷さ・・・」
「心の・・・ですか」
フミはゆっくりと頷き話を続けた
「今のあの子は落ちぶれたも同然さ。だがね昔は違ったんだよ、ちゃんと前を向き真っ直ぐに進んでたんだ。あの日を境にあの子は・・・!」
涙を流すフミに急いで手ぬぐいを差し出した
「嫌だねぇ、どうも年を取ると涙もろいになる。今日はおいとまするよ。これありがとうね」
そう告げ手ぬぐいを返しフミは家から出て行ってしまった
フミの発した言葉を美羽は思考を巡らす
狛津さん・フミさん・心の傷・過去・現在
私はとてつもない事をしてしまったかもしれない
彼について何故が深まるばかり

