「うざい」 「は?」 「うざいって言ってるんです」 もう、こんなの嫌だよ。 いくら香織のお兄ちゃんだとしても、もう嫌だ。 今まで、ここまで自分勝手で俺様な男はいなかった。 「何、言ってんだよ!」 「もう、帰ります」 「おい、ちょっと待てよ!」 あたしは、そう言ってるあいつを置いて店を出た。