辺りが茜色に染められていくなか、 少女は屋敷に戻り、義理の姉の着付けを手伝っていた。 「あぁ、アリシャス。 とても良く似合っているわ」 同じ言葉を 何度も何度も、お母様は言っていた。 煌めく宝石を、彼女はたくさん身に付けており、とても綺麗だった。 しかし、シンデレラはあまり納得いかない。 「………せっかくのドレスが、引き立てられていません」 もう少し宝石を外した方が、より良い、という言葉ですら、 「お黙りなさい!!」 彼女達は許してくれない。