( 以前よりさらに多くの者達を集めた )

父上は、僕のことを全く分かっていない。


( その中に、お前に相応しい者が一人はいるはずだ )

いくらシンデレラとすれ違おうと、さらに愛しさは募るばかりで、冷めてしまうことはないというのに。


少し力を込めて、クロードは彼女を抱き締める。


彼女以外に、僕を受け入れる者なんて、いない。
そして僕もまた、彼女以外の者を受け入れるなんて、出来やしない。


「シンデレラ、誰よりも、君を愛しているから」

耳元で囁けば、君はまた、涙を流す。


「あたしもクロード様のこと、愛しています」


ぽろぽろと涙を零して、頬を赤く染める君は、本当に、愛らしい。


王子はシンデレラの頬に手を添え、そっと触れるだけのキスをする。

するとさらに彼女の頬は赤くなり、熱を帯びる。


あぁ、本当に、理性を保つだけで必死だよ。


胸の内で、彼はため息をついた。