いくら待ち続けても、愛しい人は帰って来ない。
朝目覚めても、隣にはいない。

自分が眠っている間に帰って来て、自分が目覚める前に行ってしまう。


「まるで、前のあたし達みたい」


まだ想いが結ばれなかった、あのときのように――。
じゃぁ想いが結ばれた後の、今回は……。


その先を考えるのを、シンデレラはやめた。

ぎゅ、とシーツを握り締め、枕に顔を埋める。



「クロード様……」


少しでもいいから、姿を見せて―――。


ここ三日間、まったく愛しい彼を見ていない。
それが悲しくて、さらに彼女の心に傷を入れた。