その日から、クロードとシンデレラはすれ違いの日々をおくることになる。

朝目を覚ますと、すでに王子は隣にいない。
一人だけの朝食も、シンデレラにとって寂しさを募らせるものになり、不安が、少なからず募っていた。

誰もが寝静まった真夜中、一人の少女は眠たい瞼を何度も擦りながら、必死に起きていた。
時計の針は2時をさしている。


広いベッドに、たった一人。
何日も一人で眠ることになったのは、本当に久し振りだった。


「いつも……あたしが寝る前には、隣にいたのに……」


ぽつりと呟かれた言葉は、誰にも伝わる事なく、静かに消えていく。