「シンデレラ、君はもう、あの貴族たちから―――奴隷という名から、解放されたんだ」


ベッドに彼女を座らせて、静かに 彼は口を開けた。


「え……?」


「本当は、君に黙っておくつもりだったんだけどね。 僕が捜していた人は、君の父親だよ」


「父様、を? でも、どうして……」


そしてクロードは、全てを話した。
お城から出さなかった理由も、あの貴族達と賭けをしたという事も。


「どうして、何も教えてくれなかったのですか」

シンデレラの頬に流れる涙を、彼は優しく拭う。


「君は僕の事を嫌っていたからね。 嫌いな者にそんな事をされるなんて、嫌がると思ったんだ」


「…今は王子様のこと、誰よりも好きです」


そんな事をいう彼女が可愛らしくて、クロードは優しく頬んだ。