「あたし、クロード様の傍に居たいです」


もう愛しい人が離れて行くのは、イヤ。


「……僕はね、君を幸せに出来るか不安なんだ」


その言葉に、彼の服を握りしめているシンデレラの手に、力が込められる。


そんな彼女の手を、クロードは優しく握る。


「中へ入ろう。 此処は、冷えるから」


「………はい」


彼の温もりに、再び涙が溜まった。