先ほどまで茜色だった空が、今では紺碧の空に変わっている。 星屑をちりばめた夜空はとても綺麗で、けれど、シンデレラを更に孤独にさせた。 ぽたり、とまた一粒、涙が彼女の手の上に落ちる。 体が冷えているのも感じないほど、シンデレラは悲しみに暮れていた。 「――風邪を引くよ、シンデレラ」 耳元で囁かれたその声に、背中に感じるその温もりに、彼女は一瞬目を見開ける。 そして後ろを振り向いて、彼の胸に、抱きついた。