「シンデレラ、僕は君を 愛してる」


その柔らかい声に、その言葉に、自然と 彼女の瞳から涙が零れ落ちる。


「でも、あたしは・・・」


「奴隷だろうと、そんなのは関係ない」


( お前は、誰にも愛されない存在なのよ )


それが当たり前だと、思っていた。


「誰よりも、君が一番 愛しいんだ」


けれど彼は、そう言ってくれる。

それが何よりも嬉しくて、声が出せないほど、胸が締めつけられて、涙が 止まらない。


「―――っ・・・クロード、さま」


ようやく彼女が言葉に出せたのは、王子(愛しい人)の 名前だけ。
けれど彼は、嬉しそうな表情をする。


そして再び、二人の唇は重なった。