「歩と俺は小学校のときから

ミニバスが一緒で学校も同じだったから

すぐに仲良くなった。

アイツ昔からバスケ上手くて

4年生でもうベストだった。

歩以外はみんな6年生だったけど」



へぇー・・・

やっぱ歩は昔から上手だったんだ。



「そんで、歩がベストになってから

初めての県大会のとき、



・・・足を怪我したんだ・・・」


「え・・・?」


嘘・・・もしかして・・・




「今怪我してるところと

同じとこだったんだ。

あのとき、歩の足はもう

走れなくなるかもしれないって言われてた。

でも歩はバスケバカだから

そんなの信じなかったんだ。

リハビリすごくがんばって、

先生と相談しながら1年間がんばった。

そしたら走れるようになって、

またバスケできるようになったんだ」


「そうなんだ・・・

それだったら今回も・・・」


私は“今回も治る”

そう言おうと思った。


けど・・・秀維の目が悲しそうで・・・