「机ん中や、お前の」

「俺の机ん中・・・・?」

そういって彼は自分の机の中を確認する。

そこには端の方に十字架のネックレスが確かにあった。

「あった・・・・!!」

「はい終了ー、じゃ、俺寝るから」

俺は即座に机に突っ伏して寝る体勢を作る。

しかし、またもコイツに阻止されるわけで。

「おおきに!さすが翔や!翔君や!翔様や!俺、お前に惚れてまうかもしれんわ!」

「うるせーよ!ていうか、え、お願い、それだけはやめて。あ、いや、冗談抜きで」

「嘘に決まってるやん!でも嘘やないかもな!」

クラスの注目が俺とコイツに集まり、俺はため息をつく。

隣で心の友よー!!という叫びが聞こえるが、あえて無視し、今度こそ寝る体勢に入る。

しかしまた邪魔が入る。

「狼谷!何勝手に依頼受けて終了してんねん!うちの出番がないやん!」

出た・・・・

一番会いたくない人物、というか、一番うるさい人物、榊紗枝。

「あー、だって地味だったよー。お前地味な仕事嫌いなんやろー」

俺は既に突っ伏したまま言葉を返す。

「地味とかないって言ってたのアンタやん!だから心一新したんやん!改めたんやん!」

改めたようには見えんけどな。

俺はそう思うがこれ以上うるさくなるのは嫌なので、心の内に留め、無視する。

「あー無視するんか?!無視で通す気か?!許さんで!うち地獄の底までアンタ追いかけれる自信あるで!」

そんな自信をもたれても誰も嬉しくないわ、と心でツッコみ、俺は眠りについた。