しばらく茫然としてた。



「あ…そうだ……」


先生のアドレス


私は机に置いたメモを
操られるように
携帯に登録した。



『先生~中野 未来 です。
登録してくださいね。』


電話番号も一緒に送信した。


まだ涙は乾ききってないけど
また私は先生に救いを求める。



しばらくして返信がきた。


『具合どうだ?ご飯食べたか?
俺はこれからだよ。』

添付されてきた写メには
カップラーメンと
お茶碗いっぱいのご飯と上に
真っ赤な梅干しが乗ってる。



『これだけですか?
先生一人暮らしなんですか?』



『そうだよ~一人暮らし~
メールでは敬語やめよう。
先生もさ…肩ぐるしいし…なんか
生徒とメールしてる罪悪感もあるし
で、俺はここでは未来って
呼ぶよ~俺の呼び名はそっちで決めて。
先生は却下な~』



ドキドキした。


先生のことなんて呼ぼうか…


考えてたら急にお腹がすいた。


「まずは腹ごしらえしながら
考えよう~~」

ちょっと冷めたキムチ丼が
めちゃめちゃ美味しく感じた。