「それってナナのことだったら、あれはダメ」

「どうして?」

「あぁいう肉感的なカラダは、実用的だけど芸術にはならないから」


ちょっとぉー
……実用的ってどういう意味よ?


「と言っても、俺はアッチの方は雑食主義じゃないから、実用もしないけどね」


って笑いかけられても返しに困るじゃない。

ご飯食べながらそういう話、普通な顔でしないでよね。

隼太といると、いつもこうやって疲労を感じるんだ。


「じゃあ、どうしてあたしなの?」


あたしは深い溜め息を吐いてから尋ねた。

そしたら隼太は即答したんだ。やっぱりなんでもない風に。


「それはやっぱり、好きだから」