「うっめ!」


何度も繰り返しそう言ってスプーンを動かす。

二杯目からは大盛りの、計三杯の昨夜の残りのカレーを完食した隼太。


「食ったぁ~」

なんてお腹をさすっているけど、一体その体のどこに消えたっていうの?


両手を頭の上で組んで伸びをして、そのまま仰け反った彼のお腹はペタンコのままだ。

マジでモデル並みのスタイルをしてる。


それにしても……この男と二人っきり、っていうのも困るんだけどな。

食べ終わったんなら、早く帰ってくれないかな?

黙ってるのもなんだけど話すこともないし。だからあたしは、テーブルの上の食器を片づけ始めた。


そしたら

「あのさ」

急に話しかけられて、思わずビクッとしてしまった。


「なに?」

「あんた、ジンさんのとこで働いてるんだって?」