「なにやってんだよ、この酔っぱらいが!」
歩いてきた蒼太君が、隼太の腕を掴んだ。
蒼太君、本気で怒ってる……初めて見る表情だった。
でも当の隼太はヘラヘラと笑ったまま、まったくわかってやしない、そんな感じだ。
「そろそろ、送ってこうか?」
隼太に背を向け、あたしの前に立った蒼太君が言った。
「え? あっ うん。
でも、ちょっと待ってて」
すり抜けるように蒼太君の前を過ぎる。
その時のあたしは、まだ動揺していた。正しくは、ドキドキしていたんだ。
それは確実にアイツのせいだ。
隼太って、まったく意味がわかんない。
さっきといい初対面の時といい……今日の場合は、ただ酔ってるからなのかな? じゃあ、この前はなんなの?
理解の枠を超えて、あたしはちょっとパニくり気味だった。



