振り返った視界のど真ん中。見知らぬオッサンが両手を口に当てがって、大声で叫んでいた。


「水内 由那さーんっ!!」

「はっ は、はいっ!」


注がれる周囲の視線が痛すぎて、顔から火が出そうなくらい。

慌てて小走りで駆け寄ると……

あれっ?

オッサンの隣には、羽田で助けてくれたミカ好みの彼が立っていた。