「兄貴の方は、由那のことが好きだよ」 そしてまた、こんな突拍子もないことを言いだすんだ。 「変なこと言わないでよね。そんなこと、わかんないじゃない」 言い返すと、涼しい顔でこう言った。 「わかるよ」 「どうして?」 そして、しれっとした態度でこんなことまで言っちゃうんだ。 「だって兄貴は、俺と好みが似てるからさ」 それから隼太はゆっくりと振り返り、立ち止まっているあたしを不思議がりながら 「どうかした?」 なんて言ってくる。