あたしはやっぱり、どうかしているかもしれない。
ジャリ道を踏みしめながら、そんなことを思う。
だって、蒼太君といた時はこんなんじゃなかったから。こんなんじゃ、なかったのに……。
どうしてかな? 心臓がウルサイの。
トクントクンって、鼓動が騒いでいるんだ。
「あのさ」
静かに隼太が言った。
「なに?」
そう返したら、ちょっとの沈黙があって。そして
「由那は、兄貴のこと好き?」
突然そんなことを言ってきた。
「な、なにを急に言いだしてるの?」
「率直に思ったことを尋ねただけ。どうなのかなって」
前を向いたまま淡々と話す隼太。やっぱり掴めない、こいつって。



