林は庭に出て行ったから 俺も後を追って庭に行った すると 月を見上げている林を見つけた 月明かりに優しく照らされた林の顔を ―――美しい……。 そう、儚くとも神々しくさえ思った 何の音もない静かな夜 だからはっきりと聞こえた 『月は……良いな。みんなから好かれているだろう? 私は誰からも愛されないから………羨ましいな。』 涙を流しながら 確かにこう言ったんだ