私は言葉が出なかった。 九年前のあの日 私の記憶が、無くなったあの夏の日 私達しか知らない筈なのに… 「あの日の償いに今まで付き合ってきたけど、もう我慢が出来ない。 けど、もうこれ以上華先輩を傷つけられないから、自分から別れを切り出せないって。」 楠木さんの言葉を否定出来ない 否定する根拠が、もう無い 「そ、そんな…。」 私だけだった? 一緒にいて、幸せだと思ってたのは… 私だけだったの?