聞き慣れた声にstayは現実に引き戻される。 姿を見なくたって分かる 一生忘れることなんてない、声なのだからーーー 「俺はstayだ。もう陸斗じゃねぇよ。」 stayのその言葉に、志穂は悲しそうに目を伏せる。 「陸斗はこの世にもう居ない。『佐藤陸斗』は消えたんだ。」 そう、忘れもしないあの日 この場所で、『佐藤陸斗』は消えたんだ 「で、何の用だよ、志穂?」