「退院おめでと。愁、夾。」 医務室で、荷物整理をしている二人に葵が言った。 「やっと治ったぜ。時間かかりすぎだっつーの。」 「よく言うよ。怪我悪化させたのはソッチじゃない。 怪我治す身にもなってほしいよ。」 柚璃の反論に夾は言葉が詰まったみたいだ。 「…でも、何事も無くて良かった。」 その言葉を聞いた後、愁は柚璃の頭を撫でた。 ありがとうの意味が込められている 葵には、すぐに分かった。