それでもおまえらは、俺を合コンに誘うのか?

 全然パワー無いもん。

 全然パワー無い選手にあそこまで持って行かれる球の軽さ。

 もし本当に永富が全然パワー無いもんと女の子から当たり前に言われてしまうほどの非力男なら、それはマウンドに立つ者としては致命的な欠陥だ。



    だが、



 その原因も解らないようなのでは、話しにならないのである。

「専玉でもピッチャーじゃったん?」

 右肩にスポーツバックを提げた赤いジャージ上下のツインテイルが、同じく右肩からスポーツバックをさげた白い野球の練習着上下と白地に【SENDAI TAMANO】と緑で縫い込まれた野球帽に問い掛ける。

「リトルから始めて六年半、マウンド以外守ったこたぁ無いで」

「何本ホームラン打たれた?」

「いちいち……、覚えとらん……」

 負け惜しみでも何でもなく、実際に覚えていなかった。

「まぁほとんどタイミング合うとりゃせんかったけえ、あんまり打たれた覚えはないがのう」

「んー、じゃあ、球に力が無くなったのは昨日今日ってことになるんだよね……?」

 どうやら真剣になってくると、南関東弁が出るらしい。愛美も氏政同様、元南関東人のようだ。