祭りを目一杯楽しんで、次の日の昼頃、友人の両親に屋敷まで送ってもらいました。




この時間帯、祖父は薔薇の手入れをしているはずなのに、庭には誰一人いません。



綺麗な薔薇のアーチを通って扉までたどり着いて開くと地獄のような光景が広がっていました。



二階へと続く階段に父親が血まみれになって倒れていました。


叫び声をあげても町の人には聞こえません。



父親に走り寄り声をかけても返事はありません。

上へ上がって兄の部屋へ行くと、兄も血まみれで横たわっていました。



それから両親の寝室へ向かうと、母親がまだ小さな弟を抱き、かばいながら倒れていました。


母親の願いも虚しく腕の中の弟も、自分の血と母の血に染まっていました。




大好きな祖父の部屋へ向かうと
祖父はベッドの中で白いシーツを真っ赤に染めて息絶えていたのです。