ソファーに横たわる娘の傍には黒いかまきりがいます。



娘の額には汗。
苦しそうに喘ぎながら、娘は早くとかまきりに懇願するのです。



「ずっとずっと愛しているよ」

「私もよ」



かまきりは体に不釣り合いに大きな鎌を振り上げ、娘の首に真っ赤な薔薇を咲かせました。