「かまきり、私、死ぬのかな」 「死にはしないよ。医者へいこう」 「いいの。行きたくないの」 かまきりは何度も私に医者へいこうといってきた。 医者になんか行きたくない。 町になんかでたくない。 誰にも会いたくない。 私は、かまきりが傍にいればそれでいい。 かまきりが傍にいるならこのまま死んだっていいの。 「私はあの時死ぬはずだったんだから」