それから私はずっと傍を離れなかった。 水をくむことや何かしら食べるものをあげること、氷を入れた袋を額にのせること。 どれも(普通のかまきりより大きくても)小さな私には大変だったけれど必死になってやったのだ。 けれど薔薇の姫の体調は悪くなる一方だった……。 力なく笑いながらありがとうと言って、なにか面白いはなしを聞かせて、というのだった。