私は姫をソファーに寝かせた。

なにもしてあげられない。


それがとても悔しかった。



「ああかまきり……水がほしいわ……」

「少し待っててね」



私は自分の体と同じくらいの大きさのグラスに水をくんで、必死になって枕元にもっていった。



「ありがとう。すぐによくなるから」


そう苦しそうに笑うお姫様をみるのは辛かった。