笑顔で私を見つめる薔薇の姫。 私は不思議だった。 最初から私を受け入れてくれたことが。 「ね、かまきり。あなたどうしてここにたどり着いたの? どうして私のこと知ってたの?」 私は考えてみる。 「ある町で薔薇屋敷の噂をきいてね。気になったんだよ。薔薇の姫とよばれる娘のことも」 「そうね、あなた好奇心旺盛なんだものね」 「よくわかっているねぇ」 ふふと笑う彼女は美しかった。