「やあ薔薇の姫」



次の日ひょっこり顔をだした黒いかまきり。

私はいつもはなすことなんかないのに、その日は気づいたら一筋涙を流してかまきりに気持ちを訴えていた。


「私は寂しさなんかとっくに忘れていた。なのにあなたが思い出させた。責任とって私の傍にずっといてちょうだい」



かまきりは、困ったようにしょうがない、わかったよと言った。