~悠真~


 俺は今、イライラの絶頂にいる。

 
 …その理由。
 それは、学年集会。

 今度の宿泊学習での説明。


 蒼依が代表で挨拶した時。


 ふいに聞こえた会話。

 …というより、どこの男子も呟いた言葉。





「…なぁ、今の仔、可愛くなかった?!」

「あ!!それ、俺も思った~」

「彼氏、いんのかな??」



 …いんだよ、ここに!!




「あー、俺知ってるぜ、同じクラスの佐々木だって」

「馬路?!
 手ぇだせねぇじゃん」




 そぅそぅ。
 そぅだ、あきらめろ。


 …と思った矢先。


「え~、俺別にばれねぇんだったら影で手ぇだそっかな~」

「馬路~??
 俺も蒼依チャンほしい~」


 …おいおい、てめぇら…
 いい加減に…


「よし、決めた!!
 俺蒼依チャン狙う~」




 っは?!

 ざけんな…!!



 …で、今に至る。