「…蒼依…。
残念だけど…」
「…いや…
いや、いやぁぁぁあぁあぁぁああ!!」
あたしは訳も分からず教室を飛び出した。
「蒼依!!」
後ろから希チャンの声が聞こえる。
あてもなく外にでた。
「病院…
悠クンのいる病院はどこ?!」
やっぱり、無力なあたし。
どうせ、何もできない。
「悠クン…
悠クン…
悠クン…」
「蒼依!!」
「希チャン…」
「蒼依ったら、人の話最後まで聞きなさいよ…」
「え??」
希チャンはあきれた様子で話し始めた。
「佐々木達は、幸い軽症で傷が残っただけだからもう少しで退院できるの!!
せっかちだね、ほんとに…」
「無事、なの…??」
「まぁ、とりあえず」

