~蒼依~
 


 あぁ、神様。
 どぅか怖い人と関わりのない学校生活が送れますようにッ!!



「蒼依~!!
 もぉ、何やってんの??
 置いてくよ~?!」

 
「えッ?!ごめん~!!
 待って、希チャン!!」


 あたしは月森 蒼依。[つきもり あおい]
 今日から晴れて高校生!!


 今あたしを呼んだのは
 峰原 希。[みねはら のぞみ]
 大親友。


「今から入学式だってのに
 校門の前で手なんか合わせて何してたの~…」


「あ、あは…
 願掛けってゆぅか、なんてゆぅか、
 一応お願いしておこうと思って…」

「どぅせまた怖い人と関わりなく学校で生活したい!!
 …とかお願いしてるんでしょ~??」

 ギク。


「…は、はは…」



 笑ってごまかすしか、ない。



 そぅ、あたしは怖いものと、
 怖いことと、
 怖い人が大大大だいっ嫌いなの。


 …と言う訳で、朝から校門で願掛け!!

 これで大丈夫!!
 …な、はず…。