アキラは、友達に馬鹿にされ反対されながらもショウコちゃんに告白した。
 結果は惨敗だったけど、諦めなかった。
 そうやって、今の「彼氏」の座を勝ち取ったやつだ。


 「まあ、何だ。頑張れよ。うん。それしか言えねえけど、頑張れ」
いいやつだと思う。アキラは。
どこが好きなんだとか言わない。
「ありがとう、アキラ。もうちょい頑張ってみるわ」
「おう。うまくいっても壊れんなよ。友達いなくなんの嫌だからな」


 アキラと別れて、家に帰る。
長くなった日ももう沈みかけだ
 「壊れるな」そう言ったアキラの声が何度も繰り返される。
 ハッチにハマった人間は、破滅する。
そうやって身を滅ぼした同級生や先輩を知ってるから、アキラはそう言ったんだ。