先生の片思い

「だから先生の為にケーキ作ったり、会いに行ったりしてたんです。まぁほとんど弟みたいな扱いされてたけど」
クスクス笑う柚奈を横目に頭を抱える。


だからいつもいたのか…
確かに弟みたいに扱ってた…

自分の望んだときにチャンスって巡って来ないもんだな。



「私の大事な青春時代が先生に奪われちゃったじゃないですか」

「それは俺のせいじゃない。お前の責任だ」


あ、良い言い訳思いついた。


「なぁ、気晴らしに旅行でも行かないか?」

「唐突ですね」

「ちょっとした罪滅ぼしだ」
それらしい言い訳。
でも、明らかに嘘。

「せっかくの夏休みを家で過ごすのももったいないしな」

「そっちが本音ですね」


多少強引だったかもしれないが二人で旅行に行くことが決まった。


それは夏休みを満喫する為に。

ついでにいうと柚奈を落とす為に。





そして何より、柚奈が思いっきり笑顔になれるように。