ま、俺も楽しんでたし。 「“暇だから”って言ってあっさり信じられたのは、複雑だけどな」 俺だって、それなりに理事長生活を楽しんでるっての。 亜美の中で、俺はどんだけぐうたらな奴なんだよ。 今までの会話でわかる通り。 俺たち3人は、はじめから仕組んでた。 それも、亜美を学校に行かすため。 ……いや、違うな。 人と触れあって、心からの笑顔を取り戻してもらうため、だ。 「亜美は毎日笑ってくれるわね」 突然、義姉さんがしゅんとした顔でそう言った。