「まぁまぁ、亜美ちゃん。 そう怒らないであげてください」 『ほんとに怒ってないし』 穏やかに話す智としゃべっていると、ずいぶん自分が子どもっぽく思えて、余計にいじけたくなってくる。 「悠基は、いい加減なことを言いたくなかっただけですよ。 悠基だって、学校で真面目に過ごしてるわけじゃありませんからね」 それを信じるべきなのか、ただのフォローだと受け流すべきなのかわからないけど。 にっこり笑う智を見ていたら、この際どうでもよくなってきた。 『それで、どうして人が少ないの?』