気まずくない沈黙を経て、学校に着くと。 「どうぞ」 爽やかな笑顔で、向かいに座っていた智がドアを開けてくれた。 さすが。 いつでもどこでも、レディーファーストだね。 そのあと、5人で校舎までの長い道のりを歩きながら、周りを見ると、片手ほどしか人がいない。 あれ? いつもはもっと多いのに。 『ねぇ、どうして今日はこんなに人が少ないの?』 「お前、知らねぇのか?」 『へ?』