手の平でスプレーを転がす。 髪を染めるのを、天姫になるのを躊躇うのは、やっぱみんなの反応が怖いから。 すれ違っても無視とかされたらどうしよう……。 みんなのことは信じてるんだけど、怖いものは怖い。 “そんなん信じてるって言わへんわ” ……。 何だか急に、秋都が思い浮かんだ。 ふふっ。 秋都なら本当にこう言ってくれそう。 きつそうに思える言葉だけど、全然そんなことはない。 よしっ。 私は金髪が一筋も残らないように、丁寧に銀に染めた。