―――クイッ 誰かに服の裾を引っ張られた。 それは決して強い力じゃなかったけど、振り向いた俺は、相当鬱陶しそうな顔をしてたと思う。 これが秋都だったら、問答無用で殴ってただろうな。 でも、そこにいたのは亜美だった。 ささくれ立っていた心が、収まっていくのがわかる。 『喧嘩やめて……?』 「~~~っ」 ……何つぅ破壊力。 上目遣いの上に、真っ赤な顔しながら微笑むとか。 他の女がやってもキモいだけだけど、こいつがやったらまじでやべぇ。