龍の女神となるべき姫【上】



「……で、何であいつは人前で寝ないんすか?」



《あいつ、楽に寝てたか?》



「楽に……?」



《だから、その……》



「魘されてなかったかってことっすか?」



《―――!!
ってことは、やっぱ魘されてたのか……》




予想はしてたが、亜美が魘されてんのは今に始まったことじゃねぇんだな。




「あいつは、何を抱えてるんすか?」



《……俺からは何も言えねぇ。
あいつは、今も自分を責めてっから。
俺が簡単にしゃべっていいことじゃねぇ》



「そうっすか……」



《悪ぃ……》