―――ギュッ 亜美に服の裾を掴まれた。 起きて……ねぇよな。 でも、 “ここにいて” って言われてるみてぇで、少し嬉しい。 優しく指を外そうとしたが。 「!?」 こいつ……泣いてる。 さっきまでの笑顔は嘘かと思うほど。 寝てんのにひしひしと伝わってくるほど。 辛そうで、苦しそうで。 魘されてるこいつを守ってやりたくて。 「大丈夫だ……」 そう言いながら、ずっと頭を撫でてた。