幸せという病気





そんな遥の姿を見て、竜司が体をそっと押さえる。










「遥・・・」















「お兄ちゃんはいっつも応援してくれた・・・諦めないで見ててくれた・・・そんなお兄ちゃんがこんな病気に負けるわけない!!今は眠ってるだけで・・・きっとすぐにまた体力も戻って元気になるよ!!」













「・・・遥ちゃん・・・そう願いたい気持ちはわかる・・・だけどお兄さんだけが特別じゃないんだ・・・」











「・・・特別・・・?」












「この世界は平等に動いている。それは命というものが平等だからだよ?・・・・・きっと世界中のどこかに、武さんのように強い精神力や想いを持った人が何百、何千人といるだろう・・・だから私達が知らない土地で、同じように今回のような命の奇跡が起こっているはずです。ただ、幾ら奇跡を起こせたとしても・・・奇跡というのは、その人の命の分でしか無いのではないでしょうか・・・そして、生きているからこそのもの・・・また、この世にある命は全て限られている・・・だから奇跡って・・・そんなに何度も何度も起こせるものじゃないんだ・・・」









「・・・そんな・・・難しい話わかんないよ・・・」









「物事には必ず、終わりがあるって事です・・・それから・・・武さんだって、一人の人間なんだよ?」










その時、遥も竜司も・・・武という強く大きな存在の中に、細い・・・一本の繊細な線を感じる。











「みんなと同じ、人間なんです・・・特別、ヒーロー扱いしては可哀想だ・・・これでは・・・武さんの体の前に貴方達の中での武さんが潰れてしまう」





















「どうゆう事ですか・・・」