そう言って、一真は机の中から一枚の紙を取り出し、何かを書き始めた。
その紙を覗き込むと…
こう書かれていた。
『陽翔、プロポーズ大作戦!』
プロポーズ、大作戦…?
「こういうことは、一生に一度だからな。……ま、俺はそう思ってるよ。」
自分の左手薬指の指輪を見ながら、一真は言う。
「はいはい…要は、一真には希ちゃんだけってことだよな?わかってる。」
幸せだな……お前は。
「さすが陽翔!…という訳で、佳純ちゃんの心に響くような言葉、考えるぞ!」
いつもならここで一真の家庭自慢が始まるところだが、今日は俺の『プロポーズ大作戦!』の方が大事なようで…
一真は自身の経験を思い出しながら、俺に適格なアドバイスをくれた。
俺は頷きながら、一真に渡された作戦の紙に書き込んでいった。


