その沈黙を破るのはあたしじゃない。 「…野良猫?」 笑いを含んだ声で呟くリク。 野良猫。 一人ぼっちだから強ち間違いじゃないのかもしれない。 何も答えない事を肯定と受け取ったリクはあたしを両手でギュッと抱き締める。 そして―― 「連れて帰りてぇんだけど」 そう呟いた。