――ホント、狼ってば千佳が嫌いなようで。 きっと千佳も気が付いているんだろうけど……俺にはどうしようも出来ない。 いや、する気がないだけなんだけどね。 「んで、なんだよ? わざわざ教室まで来て。お前周りの視線痛くないわけ?」 「イタイっちゃイタイんだけどさー」 ぶつぶつ言い始めた千佳を無視し、俺は再度狼と話を続ける。