「ん……」 目を覚ますと、そこは保健室だった。 まだ意識がハッキリしないまま、ゆっくりと深呼吸をする。 「陸!」 声のする方を見ると、そこには千佳、矢野センセ、そして――狼が心配そうに俺を見下ろしている。 「……本当なら救急車呼んだ方が良かったのよ」