「真幸、一緒に住まないか?」
「えっ?」
「温人はもう戻ってこないよ。」
「何言ってるの?」
「温人は真幸を置いていったんだ。
真幸は捨てられたんだ。」
わたしの肩をおもいっきり
握りしめ揺らしながら、亮君は
真剣な目で訴える。
そんなことわかってるよ。
わたしは捨てられた。
でも、でも認めたくないの。
認めたくなかったのに。
どうしてあなたはそんなに
わたしを追いつめるの?
「なぁ。真幸。 俺がそば
にいるから。 俺が真幸を守るから。」
力強い亮君の言葉に、こころが揺れた。
15年前、泣いてるわたしを助けてくれた
あの男の子の姿に亮君を重ねて見ていた。
あの時もあなたはわたしを助けてくれた。
そして今も・・・。
わたしが壊れそうな時あなたはそばに
いてくれるんだね、
今も・・・。
そして昔も・・・。
何も変わらずわたしのそばに。
差し出された手は暖かくて、こんな
自分を許せないって思いながら
わたしは亮君の手を取ったんだ。



