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開けっ放しになっていた扉を閉

めてこっちに近寄ってくる彩斗

「姫奈・・」

名前で呼んでくれてるのになん

かとっても怖くて、後ずさりし

てしまう。

「俺が怖い?」

心を見透かされたようで・・

さらに恐怖は増していった。

『コツン』

背中が壁にあたる。

「さっさと志穂ちゃんとこ行き

なさいよ!」

精一杯の強がり。

「姫奈。俺のことスキ?」

人の話を聞けっ!!!

どんどん近寄ってきて。

彩斗を壁に挟まれる私。

「私が好きって言ったって、彩

斗の心は志穂ちゃんのものでし

ょ・・」

涙が止まらなかった。

弱くなってる自分に腹が立つ。

「こんなにもスキにさせといて!

!!!」

そこまで言って沈黙が流れる。


















































































「『愛してる』」



沈黙を破った彩斗の発言

に私は耳を疑った。